定義
中枢性神経細胞腫は、側脳室のモンロー孔付近から発生し、神経細胞への分化を示すまれな良性腫瘍である。WHO grade2に相当し、若年成人に好発する。
多くは閉塞性水頭症による頭蓋内圧亢進症状を契機に発見される。
病理診断
組織学的には、小型円形の腫瘍細胞が神経線維性(neuropil様)の基質を背景にシート状に増殖する。核周囲明庭(perinuclear halo)により乏突起膠腫に類似する。微小石灰化や、細血管が分枝する繊細な血管網(plexiform capillary)を伴い、核異型や核分裂像はほとんどみられない。
免疫組織化学ではシナプトフィジンやNeuNが陽性、GFAPが陰性である。

図1. 小型円形の腫瘍細胞が神経線維性の基質を背景にシート状に増殖し(HE、×100)、NeuN(×200)とsynaptophysin(×200)が陽性を示す。中枢性・脳室外いずれの神経細胞腫でも同一の組織像を呈する。出典:Gui Y, et al. Front Oncol. 2024;14:1438011. doi:10.3389/fonc.2024.1438011
画像診断
CT・MRIでは、側脳室前部からモンロー孔付近の透明中隔に付着する境界明瞭で分葉状の腫瘤として描出され、内部に嚢胞や石灰化を伴う多房性の泡状(soap-bubble)の外観を示す。T1・T2強調像では脳実質と等〜やや高信号を呈し、造影で不均一に中等度に増強され、しばしば閉塞性水頭症を伴う。

図2. central neurocytomaのMRI。T1強調像(A)および造影T1強調像(B)で、透明中隔に付着する分葉状の中線部脳室内腫瘤を認める。出典:Sachani P, et al. Cureus. 2024;16(5):e60969. doi:10.7759/cureus.60969
参照ページ
- Pathology Outlines (https://www.pathologyoutlines.com/topic/cnstumorcentralneurocytoma.html)
- Radiopaedia (https://radiopaedia.org/articles/central-neurocytoma)